クレジットカードの現金化をおこなおうとする場合は、リスクについても正しく知っておく必要があります。
これはクレジットカードの現金化自体がクレジットカードの利用規約に触れる可能性が高く、カードの利用停止などにつながりかねないためです。
また、業者に依頼する場合は個人情報の漏洩リスクも生じるため、安易に申し込まないことが大切になります。
■クレジットカードの現金化は利用規約に触れる
クレジットカードの現金化は、様々な方法でクレジットカードのショッピング枠を現金化することで、キャッシング枠がないカードであってもお金が受け取れるのが特徴です。
クレジットカードの現金化業者なども存在し、クレジットカードの現金化の手法は様々な形で広まっています。
注意したいのは、クレジットカードの現金化が可能であっても、それが正しいこととは限らない点です。
これはクレジットカード会社のほとんどが現金化を禁止しているためで、利用規約にもはっきりと書かれていることが多いからです。
まず、クレジットカードのショッピング枠は、ショッピングに利用するためのものです。
そのため、ショッピング以外には使えないのが普通になります。
利用規約でもショッピング目的で利用が可能なことを明記していて、それ以外の使い方をした場合は利用規約に触れてしまう可能性が出てくるのです。
クレジットカードは利用規約に同意しなければ発行できないため、後から知らなかったということはできない仕組みになっています。
クレジットカードの現金化はショッピングでの利用から外れてしまうため、利用規約を無視する行為になりかねないのです。
■クレジットカードの現金化で利用停止もありえる
クレジットカードの利用規約に触れた場合の扱いはクレジットカード会社によって異なります。
多くのクレジットカード会社に共通しているのが、クレジットカードの利用停止です。
ショッピング枠が残っていても、クレジットカード自体の利用を停止されてしまうと、現金化も何もできなくなってしまいます。
非常に厳しい措置もありえることに理解が必要です。
ポイントになるのは、利用規約以外の使い方をするということは、規約自体を理解していない可能性や、不正利用を前提に申し込んだ可能性が浮上するということです。
クレジットカードの発行はお金が絡むものであり、クレジットカード会社も不正利用にも神経を尖らせています。
規約違反をするということは、契約者の信頼自体が失われてしまうということなのです。
クレジットカード会社が規約違反に厳しいのには理由があります。
これはクレジットカードを利用したマネーロンダリングなども考えられるからです。
マネーロンダリングとは資金洗浄を意味する言葉で、不正な手段や犯罪で稼いだお金をどこから得たお金かわからなくする方法です。
犯罪者が捕まることを防ぐために利用されます。
また、脱税などが絡んでいるケースもあり、金融サービスを提供する企業はこういったマネーロンダリングを防ぐための仕組みを取り入れることが求められます。
自由にお金を引き出せたり、簡単に犯罪者が利用できる仕組みを提供してしまうと、認可自体が取り消されてしまう可能性もあるのです。
クレジットカードを使った犯罪なども存在し、仕組みを悪用する人間がいることにも理解が必要で、カード会社が厳しく対処せざるを得ない理由があるのです。
■業者から情報が漏れることもありえる
クレジットカードの現金化業者に依頼をした場合は、個人情報や利用情報、暗証番号などの情報が漏れる可能性が出てきます。
業者から情報が漏れた結果カードの利用自体が泊められてしまうことも存在し、大きなリスクになっています。
クレジットカードの情報を他人に漏らすことも規約違反であり、利用停止のリスクを高める要因となるのです。
また、一度利用してしまうと業者に様々な情報が渡ってしまうのもポイントになります。
個人情報の流出源になりえるほか、様々な成りすまし被害の原因となってしまうこともありえます。
悪質な業者による被害の報告なども存在し、実際に業者が書類送検されるなど犯罪に利用された証拠として情報が警察に把握されてしまうケースすらあります。
自分でクレジットカードの現金化をおこなうこと自体にリスクがあり、業者に依頼してもやはりリスクが生じるのです。
万が一のトラブルを想定した場合、利用すること自体のメリットがなくなる可能性も出てくるのです。
■換金率もポイントになってくる
クレジットカードの現金化を目指す場合は、換金率も重要になってきます。
最もわかりやすいのは、家電製品などをショッピング枠で購入し、リサイクルショップなどに売却してしまう方法です。
実際に現金化していることがわかりにくいため、利用規約違反でクレジットカードの利用が停止される確率は低くなります。
ただし、未開封の家電製品の買取であっても本体価格の数割程度まで下がってしまうことが一般的で、換金率が低くなることが多いのが弱点になります。
換金率が高いのは、様々なギフト券や商品券、電子マネーなどに変えてしまう方法です。
金券ショップなどに売買するのは一つの方法で、換金率が高くなる傾向があります。
金券ショップ以外にも様々なギフト券等を売買できるサイトやオークションサイトなどを利用し、より高い換金率を目指す方法もあります。
現金化業者に依頼するよりも自分で売買を行った方が還元率が高いと考える人も多いのです。
注意したいのは、ギフト券等の購入規約です。
クレジットカードの現金化と同じく、利用規約で現金化を禁止しているケースが多いのです。
こちらもマネーロンダリングなどを防ぐためのもので、現金化のハードルになってしまうことがあります。
そもそもクレジットカードでギフト券が買えないようになっていることも多く、扱う側も気を使っているのです。
規約を無視して売買ができる場合がありますが、基本的に禁止をされていることに理解が必要です。
最悪の場合は、ギフト券自体が利用できなくなることです。
クレジットカードでギフトコードを受け取れるamazonギフト券などは、登録アカウントと情報が連動しています。
不正な取引が見地された場合はアカウント自体が停止され、ギフト券も使えなくなってしまうことがあります。
便利な分不正利用にも使われやすいため、扱う企業側も不正利用を防ぐための様々な取り組みを行っているのです。
換金率が高くても自分のアカウントが停止されることなどを恐れて現金化業者を頼る人が出るなど、人によって損得の感覚がわかれる部分にもなります。
基本的に現金化業者を利用した場合は手数料が引かれた割合が現金化額になるため、悩んでしまう人も多いのです。
■換金率が高い買い物はバレるリスクも高くなる?
クレジットカードの現金化は利用規約違反であり、クレジットカード会社も規約違反を防ぐための様々な取り組みを行っています。
その中でも特に重要なポイントとなるのが、現金化を防ぐためのチェックです。
そもそものショッピング枠の上限額を少なくしたり、問題となる使い方が確認された場合は利用停止をするなど様々な活動を行っています。
しかし、実際クレジットカードの現金化が行われているかどうかを確認するのは困難です。
そのため、様々なプログラムやデータを使って自動的に怪しい人をチェックする仕組みを多くのクレジットカード会社が取り入れています。
キャッシング枠を使い切った上で大量の商品券を購入する人など、怪しい人をピックアップすれば未然に犯罪を防げるケースが高くなるからです。
新幹線の切符や回数券、ギフト券、図書カードなど、金券ショップでよく見るもののほとんどは警戒される対象になっています。
特にまとめ買いや額面が多い場合はクレジットカード会社のチェックが入る可能性が高く、それだけばれる可能性も高くなります。
高級ブランドの商品などもチェックされるケースが多く、質屋やブランド買取店に売れば安全ということもないのがポイントです。
換金率が低いものであれば割に合わなくなる可能性が高く、現金化を防ぐための取り組みの一つになっているのです。
■自己破産ができなくなるケースもある
クレジットカードの現金化のリスクで余り知られていないものの一つが、自己破産ができなくなるリスクです。
自己破産は手続きを行うことで債務をゼロにし、人生をやり直す手段の一つになっています。
しかし、クレジットカードの現金化を継続して利用していた場合は自己破産自体が難しくなるケースが出てくるのです。
自己破産は、自己破産をするだけの理由が求められます。
そのため、債務の内容によっては自己破産自体が認められないケースが存在し、地道にであってもお金を返し続けなければならない場合があるのです。
悪質であれば債務の減免なども認められない可能性があることに理解が必要です。
ギャンブルで自己破産を目指すのであれば、ギャンブル依存症と医師の診断を受けた上で、治療による更正や周囲のサポート体制を示すなど、相応の理由が必要になります。
注意したいのは、クレジットカードの現金化は意図的に規約違反を行っていたと認識されかねないということです。
クレジットカードの規約違反があるということは、規約に関する意識が薄く、モラル自体が低いと見られます。
約束自体を守れない人と判断され、裁判官の心象的なマイナス要因になりかねないのです。
クレジットカードの現金化を頻繁に繰り返すなど、問題取れる行動を繰り返していれば更に印象が悪くなります。
社会的な信用を失うリスクがあるということにも理解が必要なのです。
ただし、クレジットカードの現金化を一度でも利用すれば自己破産ができなくなると言うものではなく、あくまで判断要素の一つである点は注意が必要になります。
実際に自己破産ができるかどうかは専門家に相談しなければわからないためです。
クレジットカード利用停止以外にもリスクがあることを理解する必要があります。